頼むから、ブラックペアンの竹内涼真の話をさせてくれ

ブラックペアンの竹内涼真のポジションへの違和感、それは紛うことなく「ここって中島裕翔のものじゃないの!?」である。

いや待てこのご時世、ブログの出だしを竹内涼真のドラマの中でのポジションの話にするバカがどこにいるかという話はある。福田元事務次官の話とか山口メンバーの話とかいろいろある。立場的にも思うところは色々あるしご時世的にこんなこと言ったら絶対よくないような気もするんだけど、それらはツイッターのタイムラインに転がしておくとして、私はどうしたってブラックペアンの話がしたい。文句がある人は出て来てください。誠心誠意謝りますから。

冒頭に戻ると、ブラックペアンの竹内涼真のポジション、あれは、20年前なら長瀬メンバーが、15年前なら櫻井翔が、10年前なら亀梨くんか錦戸くんか中丸くん辺り(雑)が入っていたところである。

天才に振り回され、苦しみながらも正義に燃える若くてアツい研修医。
ところが2018年、そこには竹内涼真がいる。

いや10~15年前なら小栗旬だって成宮くんだってあり得るよね!?みたいな反論もある。もちろんあり得る。だがそれ以上に、ジャニーズの誰かになる可能性が高かったと思う。なぜなら10~15年前ならキムタクか草なぎ剛くんであるところの二宮が主演なわけなので、バーター出演の可能性が濃厚であるからだ。

別にここで「ジャニーズの権力やっぱ弱体化してるよね」とか「若手ジャニーズの演技の才能がないんじゃないの?」とかクソみたいな管を巻きたいわけでは全然なくて、とにかく、そこは違和感だよねという話である。20代前半、演技も頑張っている、若くてアツい研修医が似合いそう。二宮とのバーター的に考えたらどうしたって中島裕翔である。

まあ、けど、ジャニーズバーター出演の経済的魅力を押し切ってまでもかつての小栗旬だの成宮くん的な立ち位置の若手俳優を使いたいところに来ているのかもしれない。松潤だって菅田将暉のこと「怖い」って言ってたし。

違うんだってそんなことはどうでもよくて、とにかく私はブラックペアンの竹内涼真の話がしたい。

陸王のときも言ったけれど、竹内涼真はいい。何がいいかって言うと、彼のあの理想的なルックスに甘えることなく、彼が演技に対して努力した痕跡と情熱が見え隠れするところがいい。そしてあふれ出るリアル感がいい。アツいときはアツい、だが普段ぼそぼそと喋っているところはまるで普通の青年である。もう、私がケガして入院したときにそこに研修医として存在し私の手を握っていないとおかしいレベルでリアルである。

知人がブラックペアンを観て「あの主人公、キワモノすぎて二宮君のいいところが出ていないよね」と言っていた。なんて二宮に対して理解のある知人なんだと思った。
私は世の中で嵐の二宮和也が最もいい男だと思っているけれど、今回のドラマに関して言えばだいぶ斜め上から、あまり魅力的ではないと感じている。二宮くんのすばらしいところは、「フツー」の青年、だけどどこかしら闇を抱えている青年、それを演じさせると右に出る者がいないところである。「腕のいい医者は何をやってもいいんだよ」と言ってのける天才外科医なんて、彼のような普通を使いこなす役者には到底簡単すぎる役どころなのだ。二宮が勿体ないぞTBS。怒るぞ。

つまり、この十数年間、二宮が巧みに扱いまくってきた「フツー」をブラックペアンで新たに使いこなしているのが、リアル感のある竹内涼真である。一方で、二宮くんは横暴な天才外科医という彼にとってはあまりに易しすぎる役どころを与えられ、驚くような才能を十分に発揮しきれずにいる。大丈夫か二宮。がんばれ二宮。

竹内涼真の話をしたつもりだったが最後は二宮の話になった。とにかく、ブラックペアンの竹内涼真はいい。そして、二宮和也は彼の突き上げに負けないでほしい。彼の才能で視聴者に驚きを与え続けてほしい。二宮くんのような天才は、ちょっとすごいくらいじゃもうみんな驚かないんだぞ。頑張れ二宮。私はあーだこうだ言ういち消費者でしかないので、斜め上から応援してる。